江利川騒動から見えてきた構図(中)-シックの言論を封殺

叛旗をひるがえした江利川安栄(2)

 前回は、江利川安栄氏の退会届書の全文を紹介した。今回は、それに対する韓・統一教会(韓鶴子をメシアとする統一教会)の8月8日付の日本公文である。

江利川公文
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(公文引用はじめ)
【件名】江利川安栄氏による退会届、及び同氏を中心とするサンクチュアリ教会からの勧誘等の働きかけに対して注意と教育の徹底を
【受信者】地区長、教区長、教会長、地区事務局長、総務部長

 天地人真の父母様の勝利と栄光を賛美して、御聖恩を心から感謝申し上げます。
 真のお父様聖和3周年に向けて、93日特別精誠と共に「40日精誠期間」を精誠を尽くして歩まれる皆様に対し心からの感謝を申し上げます。真の父母様と一つになった中で、教会責任者と食口の皆様は神氏族メシヤと母の国の使命成就のみ旨に向かい、責任完遂に渾身の力をささげられていることでしょう。

<注><93日特別精誠と共に「40日精誠期間」を精誠を尽くして>。同じ用語の繰り返し、文責者はお子さんに公告文を読んでもらったら、いかがか。
 お子はこう言うよ。「先生が言っていたけど、同じ言葉を繰り返すのは良くないって。文章がたどたどしくなるし、人に訴える力が弱くなるって」

 そのような中ですが、サタンの試練は、いつ、誰にも訪れ得る問題であり、決して軽く見過ごすことができません。全体が共通の信仰と心情、および決意をもって、サタンに負けずに結束することを願って、以下の内容をお伝えします。

 サンクチュアリ教会については、既に7月27日付け公文にて、韓国協会の公文(7月20日発表)についてお知らせし、注意喚起をいたしました。

<注>韓国公文は「サンクチュアリ教会に怯えだした韓国統一教会 」(7月24日付)で紹介した。江利川退会問題への対策は、韓国統一教会が主導しているようだ。

 そこで
「天地人真の父母様は人類歴史上、空前絶後の希望です。天地人真の父母様を通して祝福家庭が誕生し、全ての人類は真の父母様を通さずには永生の道を歩むことはできません。これに外れるどのような内容も容認することはできない」
-ので、これに反した主張をするサンクチュアリ教会を非原理集団として、以下の5つの指針が出されています。

<注>「人類歴史上、空前絶後の希望」。変な日本語だ 統一の文章にはときおり変な表現が交じる。もっと一般社会との交流を。

1) 非原理的主張(講義または動画)に惑わされない。
2) 非原理的主張(講義または動画)を拡散する行為を行わない。
3) 非原理的行為または儀式に同参しない。
4) 非原理的主張及び活動をする者と個別的な接触をしない。
5) 非原理的主張及び活動をする場所に行かない。

<注>これについては、鞍馬天狗さんの「用語解説:非原理的」が参考になる。

 さて、2015年7月28日付で德野会長宛に、日本統一教会の元会長の江利川安榮氏から、「退会届」が届きました。
 1965年に入教した統一教会からの退会と同時に、今年3月に就任したばかりの世界平和連合と国際勝共連合の共同会長の役職も返上するとも書かれています。そして、日本サンクチュアリ教会総会長兼協会長として出発していくという内容です。

 これまで同氏は日本統一教会初の女性会長(1998年3月)として、日本教会の指導に責任を持たれ、勝共活動にも貢献され、さらに世界の摂理にも尽力されたことは皆様もご存じのことと思います。そのような同氏からのこのような通知はきわめて心の痛い遺憾なことであると言わざるを得ません。
 しかしながら、上記の通りサンクチュアリ教会は、真の父母様を否定(特にお母様を否定)し、祝福の価値を否定し、教会を否定し、独自の集団を形成し活動しており、天の本流から外れた正に非原理集団であると言わざるを得ません。

 教会本部としましては、江利川氏が悔い改めて、今取っている自分の行動が天の願わない非原理的な主張と行動であることに目覚めて、真の父母様のもとに速やかに戻ってくることを祈らざるを得ません。
 同時に、今後同氏がサンクチュアリ教会の指導者として、韓国や米国においてと同様に、教会のメンバーに対する取り込みの働きかけを強く行ってくることが予想されます。全国の牧会者・責任者等各位におかれましては、同氏を中心とするサンクチュアリ教会からの働きかけで、所属する教会員が霊的な混乱をきたしたり、逸脱、脱会すること等の被害に遭うことのないように、改めて、上記7月27日付けの公文内容を教会員に周知徹底し、上記の指針を守っていけるように強くご指導して頂けますよう心からお願い申し上げます。
以上

(引用終わり)

 この公文に解説を加えたいが、前回書いたように、同じ元会長である神山威氏に関する公文(4月17日)を紹介し、それとの比較で分析する。読み比べてもらいたい。

神山公文
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(引用はじめ)
【件名】神山威氏に対する懲戒処分について 
【受信者】地区長、教区長、教会長、地区事務局長、総務部長
(略)
 さて、天一国3年天暦2月10日(2015.3.29)に、韓国協会本部より郭錠煥氏に対する懲戒処分(協会員除名)が発表され,4月9日に公文でその旨が世界に通知されました。
 この発表をも踏まえ,天一国3年天暦2月25日(2015.4.13)に日本教会本部において神山威氏に対する懲戒処分についての責任役員会がもたれ、神山威氏に対する賞罰委員会の設置が決議されました。
 それに基づき同日賞罰委員会が開催され、教会員表彰懲罰規定に基づき、事実関係の確認を踏まえ、同規定13条1,5,7,13項等の理由により神山威氏の日本教会員除名という懲戒処分を決定いたしました。

 また、神山威氏は1993年(平成5年)1月7日の責任役員会で名誉会長に推挙され、その決議によって名誉会長となりましたが、今回の懲戒処分に伴って、その名誉会長の立場を剥奪することも決議いたしました。
 同氏の教会員除名、及び名誉会長の剥奪について、同日責任役員会で承認されました。同内容は、神山氏本人にも正式文書とメールにより伝達されました。

 ところで、真の父母様は、2001年1月13日に「神様王権即位式」を挙行され、それ以来、「2001年から2012年まで、92歳を中心とする2012年までにすべてを終えるのです」(2004.7.8、第9回「安侍日」のみ言)と語られ、第3次にわたる4年路程を歩まれて「最終一体」を宣言され、摂理的勝利圏を打ち立てられました。
 この摂理的に最も重大なときに、統一家の模範となり、真の父母様をお支えし、摂理の推進に最大に協助すべき立場にあった郭錠煥氏が、その立場を離れて、真の父母様を最も悲しませる状況に至ってしまったことは、統一家において極めて心痛い出来事でした。
 天地人真の父母様は、その後においても、郭錠煥氏が本然の位置に戻ってくれることを願われ、長く忍耐しておられたことと拝察いたします。
 しかしながら、天一国基元節2周年を迎えても郭氏は悔い改めず、かえって統一家の摂理を翻弄させようと活動していることに対し、この度、韓国協会本部が懲戒処分(協会員除名)を決定し発表されたことを厳粛に受け止める次第です。

 神山威氏は、日本教会員として真の父母様から多くの愛を受け、最も信頼された責任者の一人であり、真の父母様をお支えする母の国・日本の信仰の模範として歩むべき責任のある立場でした。
 ところが、郭錠煥氏と同様に、UCI(いわゆる「郭グループ」)の立場に同調し、昨今、取っている一連の〝分裂行動〟は統一家の一体化を損ねています。
 この重大な天に対する背信行為に対して、2014年9月17日世界平和統一家庭連合世界本部から公文が出され(日本教会本部は、9月17日「神山元会長集会に対する世界公文」〈世14-563-02号〉)、また日本教会本部は、同年9月19日に公文「神山威元会長の集会への対応について」(世14-565-02号)を出して注意を喚起してきました。
 
 しかし、神山氏は9月に全国3カ所の講演会を開催しました。
 さらに、2015年1月30日には、日本統一教会・歴代会長団及び有志代表一同が「声明文」を発表し、神山氏に対して「天地人真の父母様を中心とする本来の祝福家庭の一員としてひとつになって行動するよう願う」と呼び掛けておりました。

 日本教会本部としては、公文及び日本統一教会・歴代会長団及び有志代表一同の呼び掛けを神山氏が真摯に受け止め、本来の立場に戻るように願いつつ、神山氏のそのような言動への、さらなる同調者が出ないように告知し警告してきました。
 しかし、残念ながら、そのような公文での告知や警告にもかかわらず、それらを無視して、神山氏は3月18日から4月5日まで首都圏、大阪、福岡、岡山、仙台等の各地で個別あるいは小規模の集会を開催して〝分裂行動〟を展開し、同調者を得ようと各方面の信者にさらに熱心に働き掛けるなど、これ以上看過できない状況に至ってきております。

 以上の状況を踏まえ、4月13日の賞罰委員会及び責任役員会において、神山威氏に対する懲戒処分及び名誉会長の剥奪を決定した次第です。
 なお、神山威氏が心から悔い改めて、天地人真の父母様を中心とする統一家の一員として本来あるべき立場に復帰することを真摯に願い、それに相応しい行動を取るならば、その旨を受けて再度、教会員として帰ることは出来ることをここに付け加えておきます。
以上

(引用終わり)
神山公文へのコメント

 “神山公文”の全文を今回初めて読んだ。入力しているうちにだんだん腹が立ってきた。沈黙は腹が膨れてくる。江利川公文は棚上げして、先に神山公文そのものにコメントを加えることにする。

北朝鮮以下の人権

 いったい、神山氏はなぜ・どういう理由で除名になったのだろうか。
 公文には「教会員表彰懲罰規定の13条1,5,7,13項等の理由により」となっている。
「教会員表彰懲罰規定」をネットで検索したが見つからず。それと同時に教会員も知らないことがわかった。
 ヒットしたサイトは「火に油を注げ」の記事。
 「神山氏の除名で問われる70億人類伝道の根源的意味」には、
「4月15日、神山威氏が日本統一教会より除名された。通知書には『「教会員表彰懲罰規定」基づき』とあったが、そんな規定は読んだことない。誰か、読んだことある食口はいるだろうか?重要な規則なのだから、ぜひ公式サイトで開示してほしいものだ。また、他にも規則があるのなら、同様に開示してほしい。我々が知らない規則で、いきなり処分されるのは怖いからなあ」(コメント欄に「知っている」という投稿はなかった!)
 同感である。

 繰り返すことになるが、統一教会にはシックが知らないマル秘の規則があって、それに抵触すると除名処分になる-という。恐ろしい話ではないか。北朝鮮の人権レベル!である。

 だが、これはあくまで推測なのだが、「教会員表彰懲罰規定」の「懲罰規定」は以前からあったのではなく、神山氏を除名処分にするために法務局が弁護士と相談して急遽作ったものではないのか。
 その根拠は、過去にこの規定によって懲罰を受けたシックの話なんて、聞いたことがないからだ。(誰か知ってる?)
 2008年から2010年にかけて経済犯罪(特定商取引法違反)が相次いで摘発され、40人ものシックが逮捕された。前代未聞の事件であった。新世事件の主犯Aは刑務所に送られた。
 シックが内部規則に違反したのではなく、犯罪事件を引き起こした。
 それにもかかわらず、Aを含む逮捕者の40人を統一教会が罰したといった話は聞いたことがない。
 このようなことがあったから、教団は神山氏を除名処分にするために懲罰規定を急遽作った-と推測するのだ!
 松濤本部の幹部諸君へ。この推測が間違いというのなら、ご指摘を。ついでに全教会員に『表彰懲罰規定』を教えてあげたらどうでしょうか。

言論封殺

 ともあれ、懲戒処分を下すことになった事実関係とは、神山氏が日本で講演を行なったことだという。
 しかし、一般的な感覚とすれば、明らかに変だ。
 アメリカに在住している統一教会2代目会長の神山氏が日本で講演することに、一体、どんな問題があるというのだろうか。集会の自由は、信仰の自由とともに憲法に定められた基本的人権の一つである。
 講演で、統一教会がメシアと仰ぐ文鮮明氏を軽んじるとか否定するとかした統一教会の全否定と同義)というのなら、一般社会の人も「そりゃあ、やりすぎだ」ということになろうが・・・。

 そもそも、神山氏はなぜ日本で講演を行なうことになったのか。すでに明らかにされていることだが大雑把に記すと、
(1)文鮮明氏の晩年、韓国ヨスで一緒に過ごした神山氏は、文氏から妻、韓鶴子氏に対する批判(小悪魔)を聞かされてきた。また、韓鶴子氏が文氏のことをないがしろにするような場面にも遭遇した。(鮮と鶴は一体ではない
(2)文氏没後、統一教会の方向性が文氏の比重を軽くし、韓鶴子氏に重きをおくようになった。さらに、韓鶴子氏は独生女を自称するようになり、教会も文氏をないがしろにするようになりつつある。(統一教会の否定
(3)神山氏はみ言葉をツィッターで教会員に伝えていたが、こうした変化に危機感を抱き、講演会を催すことにした。

 この事実関係に、一体、どんな問題があるというのであろうか。
 繰り返す。
 文鮮明氏をメシアと仰いできた統一教会が当のメシアを軽んじるようになってきた。それゆえ、第一線から退いていた長老(文鮮明氏から名誉会長の称号も受けた教会の大先輩)が異議申し立てを行なうために、日本で講演する。
 このどこに問題があるというのだろうか。

<注>公明党が戦争法案の成立に与党として加担している。これに憤った創価学会員が全国紙の投書欄で、実名で異義申し立てをしている。公明党を糺すための署名活動も始まっている。こうした動きに対して、公明党を支持する創価学会本部は沈黙を守っている。学会員への言論封殺に乗り出していない。

 しかもである。
 神山氏は講演に先立って、会長の徳野英治氏に公開討論会を申し入れている。このことを聞きつけた櫻井元会長の節子夫人は徳野氏たちに、こう提案している。
「神山先生のお話を教会(おそらく松濤本部2階の礼拝堂)で、みんなで聞いてみましょうよ」
 だが、現執行部はいずれも拒否した。一般社会の感覚からすれば信じられない!!

統一教会を否定しているのは誰か!?

 神山氏は予定通り、日本で講演を行なった。
 この間の経緯は、「あなた方は、なにをそんなに怯えているのか!? 」を読んでいただきたい。

 除名処分の重要なポイントは、「神山氏が講演会で話す」という外形ではなく、「講演会で何を話すか」という内実にある。
 例えば、神山氏が
「いま高額エンドレス献金、また献金で生活している教団職員を宗教サラリーマンとして批判している向きがあるが、そうしたサタンの声に騙されることなく、どんどん献金して地上天国を実現しよう」
 というものだったら、教団は懲戒処分にするのだろうか。当然、否であろう。本部の許可なき講演だろうが、幹部は拍手喝采するだろう。

「文先生が一番、先生のみ言葉がすべて。韓鶴子さんはお父様の教えに反している。父母一体とはなっていない」といった趣旨のことをしゃべったから、懲戒処分なのだ。
 このことからわかるのは、講演会を開いたという外形(「教会員表彰懲罰規定の13条1,5,7,13項等」)で懲戒処分にしたのではなく、神山氏の言説を問題にした-ということなのだ。公文は素直ではない。
 神山氏が「今の韓鶴子体制は、文・統一教会を否定している」と主張している-と、公文で明記し、「だから神山はけしからん」と素直に書けばいい。しかし、それは憚れる。なにしろ、外野席からみても、神山氏の言動には道理があるからだ。

 一番わかりやすい例は結婚問題だ。
 文時代は、恋愛結婚は御法度だった。文家の子どもの結婚も例外なくマッチングだった。
 ところが、文氏が亡くなると、鶴・教会は、2人の末娘の恋愛結婚を認め、全員でお祝いした。そればかりか、2人の恋愛結婚は70億人類を解放することにつながると、訳がわからないことまで述べ、恋愛結婚を絶賛した。
 鶴は鮮を否定している-というのは部外者でもわかる。

 文家の恋愛結婚問題について、日本の教団はいまだに沈黙を守っている。それなのに、父母一体ではないというシックを平気でクビにしていく。組織体質は北朝鮮と同じである。
 
  なお、公文の「神山氏は3月18日から4月5日まで首都圏、大阪、福岡、岡山、仙台等の各地で個別あるいは小規模の集会を開催して〝分裂行動〟を展開」にも言及しておこう。(集会に参加した人からの情報を踏まえて)
 最初の講演では、神山氏に対する質疑応答の時間がほとんどなかった。そのため、神山氏にもう一度会いたいというニーズが少なからずあった。それに神山氏が応えただけの話である。
 それを「分裂行動」というのだから、<教団は怯えている>としか思えない。
 ところで、「個別あるいは小規模の集会」のことは久留米講演に参加した私には知らされなかった。教団の妨害が入らないように秘密裏に行なわれたような印象を受ける。それにもかからず、「首都圏、大阪、福岡、岡山、仙台等の各地で」と、話は具体的だ。
 スパイを送り込んだとしか考えられない。統一教会は心底、気味の悪い団体だと思う。

【補足1】神山氏が「真のお父様聖和3周忌追悼式」を企画している。(「真のお父様聖和3周忌追悼式」開催のお知らせ
 教団がスパイを放つだろう。みっともない鶴・教会だこと
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【重要補足2】神山氏は「郭グループ(正しくは文顯進グループ)の立場に同調」している。この公文の指摘は失当である。先の「真のお父様聖和3周忌追悼式」開催のお知らせ(8月19日発信)と、文顯進グループの2世たち(二世圏による全食口対象の顕進様支持表明運動)の企画「8月30日 RFT東京集会のお知らせ」 (8月20日発信)とを比較して読めば理解できる。 
 あまり血の巡りの良くないような教会成長研究院のメンバーとて、少し考えれば神山≠顯進であることに気づくはず。

2つの公文の違い

 さて、江利川公文と神山公文との違いはどこにあるのか。
 神山公文は、2代目会長かつ名誉会長、しかも43家庭(12双)の大先輩。文鮮明氏とはムショ生活を共にしている。少しは敬意を表してもいいはずなのに、公文に流れているのは悪感情、敵対感情である。

 これに対して、江利川公文は「これまで同氏は日本統一教会初の女性会長(1998年3月)として、日本教会の指導に責任を持たれ、勝共活動にも貢献され、さらに世界の摂理にも尽力されたことは皆様もご存じのことと思います」と評価している。そして、「お母様を中心とする統一グループ全体も結局サタン主管圏に陥ってしまった」と激烈な内容を含む脱会文にも、「そのような同氏からのこのような通知はきわめて心の痛い遺憾なことであると言わざるを得ません」と、穏やかである。
 しかも、退会届を出す前には、サンクチュアリ教会の祝福事業にも率先して参画しているのだが、そのことへの批判はどういうわけかない。
 激しい批判文はあるにはあるのだが、それはあくまでサンクチュアリ教会に対してである。

 この差は一体何なのか。それは江利川氏の経歴に見て取ることができよう。
 1969年から1999年まで、日本統一教会で活動。(最後は会長)
 1999年から2008年まで、世界巡回師(アメリカ担当)
 2008年から2013年まで、世界巡回師(韓国担当)。 「在韓宣教師会」を組織化し、同会の会長に就任。

 この経歴からわかる通り、日米韓の統一教会で、江利川氏は現場のシックと接してきた。このため、今でも婦人シックに江利川ファンが層として存在している。
 このことを考慮せずに、神山氏と同じように批判すれば、婦人シックたちは反発し、逆効果となってしまう。だから、抑えて抑えてなのだが、この抑制ぶりに、統一教会からの脱会、日本サンクチュアリ教会総会長就任の衝撃度の大きさを見て取ることができる。
 最後の訴えは悲痛ですらある。

今後同氏がサンクチュアリ教会の指導者として、韓国や米国においてと同様に、教会のメンバーに対する取り込みの働きかけを強く行ってくることが予想されます。全国の牧会者・責任者等各位におかれましては、同氏を中心とするサンクチュアリ教会からの働きかけで、所属する教会員が霊的な混乱をきたしたり、逸脱、脱会すること等の被害に遭うことのないように、改めて、上記7月27日付けの公文内容を教会員に周知徹底し、上記の指針を守っていけるように強くご指導して頂けますよう心からお願い申し上げます。

このシリーズは2回の予定でしたが、あと1回ほど続けます。

火の粉から読者にお願い

 江利川氏の脱会&総会長就任によって、シックたちにどのような影響が出ているのか、特集を組みたいと考えています。そこで、情報を募ります。
 情報の提供は私のメールアドレスかコメント欄の非開示投稿(ただしメルアド明記のこと)でお願いいたします。
 韓国からは、リーダークラスの婦人シックが脱会と同時に韓国サンクチュアリ教会に入った-といった情報が早くも届いています。
 小さな話でもかまいません。どうかよろしくお願いします。

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